会について

会則

認知症看護認定看護師会会則
施行 平成27年4月1日
改正 平成28年6月11日
   平成29年10月6日

役員

会 長
上野 優美(横浜市立みなと赤十字病院)
副会長
小原 良之(湘南医療大学)
石井 晃子(東京慈恵会医科大学附属柏病院)
企画・運営
四垂 美保(青梅慶友病院)
林田 るみ子(芳賀赤十字病院)
清水 みどり(公益財団法人脳血管研究所 附属美原記念病院)
髙原 昭(姫路市医師会看護専門学校)
榎本 真紀(まこじろう福祉事務所)
庶務・広報
白取 絹恵(開西病院)
鳥山 美鈴(がん・感染症センター都立駒込病院)
菅原 寛之(鶴川サナトリウム病院)
会 計
廣瀬 幸子(北柏リハビリ総合病院)
杉浦 朋子(日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院)

会員の皆様へ

会長 認知症看護認定看護師 上野優美

認知症看護認定看護師会 会長 認知症看護認定看護師 上野優美

このたびは、認知症看護認定看護師会の発足、誠におめでとうございます。
また、6月12日もお忙しい中、多数お集まりいただき大変にありがとうございました。
6月12日までに本会への入会申込者133人となり、大勢の皆様のこの会への期待を実感いたします。

このような盛大な設立集会を迎えられたのは、ご列席いただいた老年看護学会の中島紀惠子先生、太田喜久子先生、水野敏子先生をはじめ、諸先生方のご尽力のおかげでございます。
この場で、あらためて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

もとより力はございませんが、認知症看護の質をさらに上げ、どこにいても認知症の方が幸せに暮らしていけるよう、認定看護師が力をつけこの「会」が発展していくよう全力を尽くしてまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。

認知症看護認定看護師が誕生するまでには、老年看護学会の諸先生方のご尽力がありました(表1)。

表1 認知症看護認定看護師誕生までのあゆみ(老年看護学 日本老年看護学会設立20周年記念特集 抜粋)
2003~2004年 認知症看護認定看護師制度設置の取り組み開始
2004年12月 認知症看護分野審議結果通知書の公布
2005年~ 認知症高齢者看護認定看護師検討会の設置
2005年3月18日,19日 老人痴呆看護認定看護師制度発足記念講演会
2005年~ 看護協会看護研修学校における認知症高齢者看護認定看護師教育の開始
2006年7月 認知症看護認定看護師の誕生(10名)
2014年~ 専門看護師・認定看護師活動推進委員会を設置

くしくも私は、この2005年に受験をし、2005年の記念講演会も参加させていただきました。その時の講演をいただきました先生方の熱い思いをひしひしと感じながら聞かせていただいたことを今も覚えています。
そして、研修学校へ入学。

入学から卒業まで「1期生だから」との言葉を受けるたびに、その期待の大きさに重責を感じました。
卒業しても、「認知症看護認定看護師?」と、この資格への理解もなく、そして目指すべき先輩もいない中、無我夢中で走り出したのが1期生だったと思います。

今では、多くの認定看護師が誕生しこのような設立集会がもてるとは、その当時には思いもよりませんでした。
本当にうれしく思っております。

さて、みなさんは「認知症看護認定看護師に期待される能力」を覚えていますか?
ここで今一度、表2を見て確かめ合いましょう。

表2 認知症看護認定看護師に期待される能力
  1. 認知症高齢者の権利を擁護し、意思表出能力を補う対応をすることができる
  2. 認知症の周辺症状を悪化させる要因・誘因に働きかけ、行動障害を予防、緩和させることができる
  3. 認知症の発症から終末期まで、認知症の状態把握を含む高齢者の心身の状態を統合的にアセスメントし、各期に応じたケアの実践、ケア体制づくり、介護家族のサポートを行うことができる
  4. 認知症高齢者が安全で安心できる生活・療養環境を得るための対策を立てることができる
  5. 他疾患合併による影響をアセスメントし、治療的援助を含む健康管理を行うことができる

また、日本老年看護学会設立20周年記念特集において、中島先生の私たちにかける思いがインタビューとして掲載されておりました。そこには、先生の私たちに対する期待とそれを包み込むような慈愛の思いがつづられておりましたので、ご紹介させていただきたいと思います(表3)。

表3 中島紀惠子先生の認知症看護認定看護師への思い (老年看護学 日本老年看護学会設立20周年記念特集 抜粋)
  • 病院や介護施設の看護職の質を上げないと市民からの信頼は得られないとの思いが強かった。したがって、学会としても老人看護専門看護師と認知症看護認定看護師を育て、この人たちのポジションをどのように担保していくかということが大事だった。
  • しかしながら、まだこの人たちの成果を学問的にするまでの時間と量には至ってない。資格者が自分を信頼し、成熟していくにはもう少し時間がかかるとは思う。
  • 彼らが有能な人材としてどのような組織とポジションが適しているのか、それをきちんと知ること、あるいはサポートする役割は学会にある。
  • 彼らや学会がものを言い、ものを書く力とビジョンをもって人を引っ張っていく必要がある。
  • CNS・CN活動推進委員会
    • 特にCNはとても不安定なポジションであるため、学会がきちんとした方針を持って大事にあつかってほしい。彼らの社会貢献度は、学会の社会貢献度に比例するといっても過言ではないと思う。
    • CNとCNSがダブルスのように活動していってほしい。
  • 外に出て道を切り開く自信を!

設立集会においても中島先生より、「この10年で認知症を取り巻く環境も大きく変化してきた。認知症の方が普通の生活ができるよう、早期から関わって差し上げたい。そうした世界をめざし、これからの10年、成果を可視化していってもらいたい。 心をひきしめて、さぁこれから!」と力強いメッセージをいただきました。

今こそ、私たち認知症看護認定看護師が団結し、患者さんのため、続く後輩のため、そして老年看護学会や社会の中で道を切り開いていける人格ひかる認定看護師として、さらに成長していきましょう!